春雨

もしあなたが今
この雨音を聞いているならば
私を思い出して欲しい
できるなら、今すぐに

ほら、覚えているかな、
いつでも冷たい私の手をあなたが握ったから
私は温もりを知った
その日もこんな、やさしい雨が降っていた

真っ黒な夢の中のおぼろげな街灯が
蜘蛛の糸のような雨を照らすから
あぁ、これは、きっと、終焉だね・・・

これから本物の真っ黒な夢の中へ歩いていくの
だから

やさしい雨音は、、、私よ、、、
覚えていてね、、、

誰も気づかぬまま
朝を迎える

sora